東京で新しく店舗の運営をはじめようとする場合、できるだけ初期投資を安くすませることが、その成功の秘訣になるといえます。特に、大都市は不動産の賃借料をはじめとする物価がたいへん高いことから、このような工夫はぜったいに必要があるものです。不動産のなかでも、居抜き店舗とよばれるものは、以前に入居していたテナントが使用した、設備や内装などを、あとから入居する店舗でそのまま引き継いで使うことができる特徴をもっていて、初期投資を安くすませる上ではたいへんポイントが高い物件です。ただし、都内でこのような物件を探して契約をするのであれば、通常の不動産物件とは異なるだけに、気をつけたい部分もあります。そのような注意点は、はじめからしっかりチェックしておいて、契約の際にあわてないことが重要です。
設備の内容はかならずチェックする
東京都内にある居抜き店舗を探す上では、不動産会社のホームページなどの情報にアクセスすることがまずは必要になります。この場合、単にホームページに含まれている情報だけをもとにして検討するのでは、実際に契約してからの後悔のもとになってしまうことがあります。まずは、個別の物件を実際に下見して、細部にわたるまでチェックをすることがたいせつです。特に、このような物件の場合には、内部の設備の充実度がきわめて重要ですので、しっかりとした確認が求められます。設備については、所有権を以前のテナントがもっていた場合と、以前のテナントは単にリースをしていただけで、別に所有権をもつリース会社がある場合もあります。内装についても、そのまま利用できる場合があるものの、通常リフォーム程度は必要になる可能性があります。
立地やその他の環境について調べる
居抜き店舗は、以前そこで何らかのテナントが営業していなければ成立しないものです。そこで、以前のテナントがどのような理由で撤退したのかなどについても、あらかじめ調べておくことが重要です。単に以前のテナントが資金不足や合理化などのために店舗をたたんだ場合は、よほど条件のよい物件を引き当てる可能性がありますが、その他の場合もあり得ます。撤退理由として考えられることとしては、顧客が集まらない立地条件になっていること、競合他社の店舗が近くにあり採算性がとれないこと、などが挙げられます。特に、東京都内の場合には、良好な立地環境をもつ場所は、すべて開拓されつくしている可能性が高く、居抜き店舗を選ぶにあたっても、立地環境を第一に考えて選ぶ姿勢は重要といえます。